研究内容

非コードRNAの成熟経路の研究

1. 核内構造体Cajal body局在RNA(scaRNA)の生合成経路の解明

核内構造体Cajal body局在RNA(scaRNA)は、スプライセオソームの構成因子であるU snRNAに対し、メチル化やシュートウリジン化などのRNA修飾を通じた成熟化に関わっています。scaRNAは名前の通り、核内構造体Cajal体に局在しU snRNAの適切な修飾反応を行っているため、Cajal体に局在するまでの合成・輸送経路が極めて重要なプロセスとなります。


これまで、scaRNAのCajal体輸送に関わるタンパク質として、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の原因因子であるTDP-43が関与することを明らかにしてきました。現在では、scaRNAの合成経路や、転写後制御プロセスの研究を通じて、scaRNAが細胞内のRNAネットワークに与える影響を研究しています。


2. その他、核内非コードRNAの機能解析

当研究ではその他にも、テロメラーゼRNA(TERC)、snoRNA、U snRNAなどの生合成プロセスを研究しています。